2020年東京オリンピックへ向け「通訳案内士」の需要は右肩上昇中!
人口減少と経済衰退が未来の悩みの日本は、訪日インバウンドに力を注いでます。そんな中、日本人と海外の人たちとの架け橋=通訳案内士の存在感はますます強まる傾向にあります
そんなわけで僕も「通訳案内士試験」を受けました!
本記事で「通訳案内士試験」に向けて僕がやってきた独学勉強法(参考書やwebサービス)を全て残しておきます
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- 「全国通訳案内士」は何者??
- 全国通訳案内士試験の内容
- ①:外国語試験(英語)の対策と参考書
- ②:「日本歴史」の対策と参考書
- ③:「日本地理」の対策と参考書
- ④:『一般常識』の対策と参考書
- ⑤:通訳案内の「実務試験」の対策と参考書(2018年度誕生)
- 番外編:その他の通訳案内士の対策方法
- 追記:通訳案内士をとりまく『変化』
「全国通訳案内士」は何者??
民間の外交官とも表現される「全国通訳案内士」
報酬を受け、訪日観光客に対して、外国語で観光案内をするのが「通訳案内士」の主な仕事です
平成29年4月1日現在の登録者数は22,754人に達しています。
通訳案内士試験の外国語の種類は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語及びタイ語となっています。
通訳案内士試験は、年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく受験が可能です
全国通訳案内士試験の内容
試験の概要は以下を参照ください
試験科目、受験手数料、試験場所、試験免除|通訳案内士試験概要|日本政府観光局JNTO
⬜︎ 筆記試験(1次試験)・・・例年8月の実施
- 外国語(出願者の選択する1つの言語)
- 日本地理(満点:100)
- 日本歴史(満点:100)
-
産業・経済・政治及び一般常識(満点:50)
-
通訳案内の実務 (満点:50)
⬜︎ 口述試験(2次試験)・・・例年12月の実施
- 通訳問題
- プレゼンテーション問題(3つのカードからお題をチョイス)
- 質疑応答問題
一次試験と二次試験の合わせた合格率はなんとたったの約20%。かなり難関な資格です
一次試験の合格率自体がとても低く8割近くは落ちてしまうそうです
一方、二次試験の合格率は3分の2以上と、とても高く勝負は一次試験と言えそうです
一次試験ではその年にもよってきますが各科目で60〜70%の得点率が必要です
各科目の「免除」条件をチェック
筆記試験には免除科目・項目があります
申し込み時に証明書を同封するので目を通しておきましょう
前置きはさておき、各科目(外国語・日本地理・日本歴史・一般常識・実務)の独学勉強方法と参考書について、具体的にみていきます
①:外国語試験(英語)の対策と参考書
観光客はアジア圏からが圧倒的に多く占めるのが現状で、まだまだアジア圏(中国・韓国・台湾)の通訳が不足してるんですが・・
10の外国語試験がある中でダントツ抜きん出て参加者が多いのが英語です
本記事では、受験者層の中で最も多い「英語」の勉強対策を紹介していきます
まず、本番試験の問題構成は...
- 〈外国語文の読解問題〉× 2 題(配点25 点程度)
- 〈外国語文和訳問題〉× 1 題(配点15 点程度)
- 〈和文外国語訳問題〉× 1 題(配点30 点程度)
- 〈外国語による説明問題*〉× 1 題(配点30 点程度)
上記の通り、リーディングと和訳・語句説明(まんじゅうや浴衣など日本にゆかりのあるもの)が中心の筆記試験です
そこで最も即効性のある対策はTOEIC840点以上で免除条件をクリアすることです
半年近くあれば600点台の人は上記点数にたどり着くことが可能ですし、やはり、他の科目に時間を費やした方が効率が良いです
多くの人は免除を受け、地歴の勉強に特化してるようですね
が、二次試験対策の面接(スピーキング)は「オンライン英会話」を活用しておいてよかった!!と思ってます
対策は、大学生の頃から使ってた「レアジョブ」です
レアジョブでは、25分1レッスン100円ほどで英会話・通訳の練習をいつでも・どこでもできます
レアジョブでスピーキング練習しておいて本当によかったです😭
普段日本に住んで英語の学習機会が少なければ尚更おすすめです😌
- レアジョブ英会話(オンライン英会話)※オンライン英会話の定番ですね。25分×2回のレッスンが無料です。
- スタディサプリ(TOEIC対策)※こちらは筆記試験TOEIC対策の定番です。院生時代フルに使ってました
余談:第二外国語は差別化にいいかも
英語の他の言語(フランス語・アラビア語)について詳しく勉強法を残しました
機会と余裕があれば英語以外の枠を狙ってみてもいいかもしれませんね
需要と供給のバランスが前者に偏る言語が沢山(例:フランス語)ですので、最強に差別化+おいしい思いが効きますよ
関連:フランス語の独学方法とおすすめ参考書決定版【初心者からフランス語1級まで】
関連:難しい?!アラビア語のおすすめ参考書と勉強方法【初心者〜中級者編】
②:「日本歴史」の対策と参考書
【重要ポイント】
- 日本史Bセンター試験60点以上で試験免除!
-
センター試験とは異なり人物史・文化史の比重が高い!
試験免除の条件はセンター試験60点以上で取っておくと他の科目の勉強に時間をまわせます
センター試験の日本史について、以下の記事に全てをまとめたので参照して下さい
関連:大学受験『日本史』の独学勉強方法とおすすめの参考書決定版【偏差値30から東大早慶レベルへ】
通訳案内士の日本史は【センター試験対策】+【文化史】を重点的に勉強しましょう
外国語を勉強する人は、世界に目を向けた「世界史」を勉強する傾向にあります
意外と日本史をきちんと勉強してこなかった!!!という人は多いのではないでしょうか(僕みたいに..)
「教科書を読んでも正直ちんぷんかんぷん!漢字多いし!!!」・・と、中学以来の日本史の勉強に苦戦したのを覚えてます
そんな中、Youtubeの無料動画授業でスムーズな理解ができました
関連:日本史の最強講師たちのおすすめ動画授業を紹介する!学校の授業よりもわかりやすい?!
特に、僕が何度も観た日本史動画はこれ!
WEB玉塾の玉先生の語りは癖になる!この授業の特徴は
- センター試験7割はこのビデオでカバーできる
- 知識の暗記を素早くできる工夫がされている
- 早送りで見ることで、勉強スピードアップできる
日本史を勉強してこなかった人でも理解しやすい授業です
ウェイトのおおきい文化史は、図や挿絵をチェックして名称と一致できるまで覚えました
以下の資料集はヴィジュアル ・イメージで暗記でき、文化史の勉強の必須本です
『山川 詳説日本史図録』
③:「日本地理」の対策と参考書
日本地理の試験範囲は...
日本の観光地等に関する日本地理についての主要な事柄
→ 外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する日本地理についての主要な事柄
実際に求められるレベルは日本史とは異なり、中学レベル以上高校レベル未満くらいの範囲となります
関連:高校受験【地理】の独学勉強法とおすすめ参考書決定版!歴史にも劣らず大切だよ!
とりわけ、それぞれの都道府県の特徴やその観光名所をおさえることは必須です
日本中の温泉地と温泉の名前も数多くあり、労力を使って覚えましたが、2017年ではほとんど出てきませんでした(勉強はやっぱり効率大事...)
『旅に出たくなる地図 日本』
通訳案内士に合格した人の多くが使っていて評判もかな〜り良い地図式の本です
「旅に出たくなる」がキャッチーなフレーズですが、この本の地図上には、観光地の情報や地域の文化・産業の解説がたくさんもりこまれてます
弱点を色ペンでマークしたり、単語カード(フラッシュカード)を使ったりして、イメージと記憶を結びつけると良いですね
『脳を活性化させる!書き込み式地図ドリル』
イメージが湧きやすく、観光名所と解説と日本の地図を全てカバー!対策としては申し分ない一冊です
「俺、そもそも地図が苦手だよおorz」
な人こそ使って欲しい地図ドリル
初めは地理関係がわからず苦労しますが、クイズ形式で楽しく知識が増やせます
旅をしてるかのような感覚で勉強が楽しくなり、地図をみる抵抗がなくなってきますよ
『地図で訪ねる歴史の舞台 日本』
試験対策に十分な内容がつまってるし、旅行計画や趣味でみても面白い参考書でした
しかも、日本中の歴史の舞台を多く扱っているので日本史の勉強にもなるシナジー効果は絶大でした
観光地を勉強する時は、イメージとの連結が大切。こうした地図や図説が豊富な参考書は超有用でしたね
④:『一般常識』の対策と参考書
「一般常識」の概要はこちら
外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問うものとする。⇒ 外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識(例えば、試験実施年度の前年度に発行された「観光白書」のうち、外国人観光旅客の誘客に効果的な主要施策及び旅行者の安全・安心確保に必要となる知識、並びに新聞(一般紙)の1面等で大きく取り上げられた時事問題等)を問うものとする。
通訳案内士試験の中で、勉強方法が確立しておら図、最も対策しづらい科目なのは間違いありません
尚、センター試験の現代社会で80点以上で免除です!(高い!)
ガイドラインにあるように、新聞・ニュースで取り上げられる情報(特に観光に関するもの)を常にチェックし、アンテナを強く張り巡らしておきましょう
どの内容が問われるか、誰もが予想し難いので・・・(例えば、2017年は映画『君の名は』について出題されましたww)
唯一出題範囲として明示されているのが観光白書
観光白書にはその年の海外からの観光客の動向・政府の訪日インバウンド観光戦略まで「通訳案内士」にとってゆかりのある内容が記載されてます
関連:時代は「訪日インバウンド」!影響力のあるインバウンドメディア5つを紹介!
「観光白書の重要なところをマークして毎日のニュースをきちんとチェックする」
遠回りに見えて実は一番効果的な一般常識対策のようです
⑤:通訳案内の「実務試験」の対策と参考書(2018年度誕生)
2018年度誕生の新科目の「実務」は過去問がないのがネック...
「実務」の筆記試験ではどんな問題が出るのか....観光庁の資料とガイドラインには
- 旅程の管理に関する基礎的な項目、法令についての基礎知識
- 危機管理・災害発生時での適切な対応
- 様々な外国人の生活文化への対応
上記が必要な知識だとわかります
そこで、以下の本で対策が可能です
『全国通訳案内士試験「実務」合格!対策』
上記1〜3の出題範囲が別々の編になっていて、とにかく勉強を進めやすい一冊です
「実務」に関する参考書は現状これしか存在せず、これ以外に勉強する他ないかもしれません
「具体的に、何をどのくらいやればいいのか」も見える、優れた道しるべになる内容とのレビューもあるので、ひとまずこの一冊で良いでしょう
有名な現場のトップガイドが監修してることからも信憑性・信頼性には問題なさそうなのでおすすめです
番外編:その他の通訳案内士の対策方法
ここまで私がやってきた勉強方法を紹介してきました
その他の方法で、通訳案内士の対策に効果的だったものを最後に残しますね
まず、通訳案内士試験受験専門予備校の『ハロー通訳アカデミー』の無料ダウロード教材。これはかなりオススメです
というのも、長年のノウハウや過去問分析から作り出されたテキストなので掲載内容に無駄がありません
しかも「無料」なのでコストパフォーマンスは最高です
ただ、挿絵や図表はあまり使われてないので、参考書と組み合わせて勉強を進めていきましょう
また、本番対策から日頃の勉強のチェックまではハローアカデミーの小テストを活用するといいですね
1800問の中からランダムで20問ずつ出題、合否もでる確認テストの仕組みです↓ ↓
いよいよ試験本番が近づいてきたら実践模試に挑戦します!試験2、3ヶ月前に取り組んで、弱点補強の指針にします
『通訳案内士 地理•歴史•一般常識完全対策』
追記:通訳案内士をとりまく『変化』
- 英語以外の他の言語をマスターすること
- SNS(Youtubeやインスタグラム)を通して、その語圏の方へ情報発信をすること