こんにちは、まこさん(@sHaRe_worlD_) です。難関私大の世界史って難しいし、というより癖がありますよね
早慶の世界史入試問題の傾向と対策をガチで知りたいわ・・。本気で勉強してみようと思う・・。
本記事では早慶(早稲田+慶應)の「世界史」の傾向と対策についてじっくりまとめてみようと思います
*尚、本記事は早稲田大学全学部に共通する傾向のある内容です。個別の学部対策については別記事にて作成し、リンクを掲載する予定です
また本記事は以前に執筆した以下の記事の合体バージョンになります。すでに読んだことある!って人には申し訳ないです😭
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早稲田の世界史の「傾向」
対策を打つ前に敵を知ることから。早稲田の世界史「傾向」を一括りに語るのは難しかったのですが、僕が受験・指導する中でこの3つだと思います
- 広範な通史の知識が問われる!
- 正誤問題が超難しい!
- シンプルな単答問題も出る!
(全学部の共通項の抽出、頑張りました!)
具体的にみていきますね
広範な通史の知識が問われる
一言で例えるなら
センター試験(マーク模試)の超上位互換
です。西洋史・東洋史・テーマ史・文化史、年代も古代から近現代まで、どの学部も共通して幅広〜〜〜く出題されます
若干ですが、他大学と比べて「近現代史」の比重はやや大きいかなという印象ですが年度にもよって変わります
出題範囲は世界史の全体ですが、下記のように大別できるかと思います
- 文学部、文化構想学部:大問1〜8までの薄く広い問題
- それ以外の学部:大問の数はそれぞれ。狭く深い問題
特に後者は厄介で、全体が範囲なのに出題はピンポイント....これは全体を深く広く勉強するほかないですね
正誤問題が超難しい
さすが最難関の大学といったところ..
2017年度の早稲田大学文化構想の問題を例にみてみましょう。大問3はイスラーム史の問題で、下線は商人に引いてありました
下線部A(商人)に関して述べたア〜エのうち、謝っているものを一つ選びなさい。
ア:ウマイヤ朝では、ディーナール銀貨が広く流通した
イ: マムルーク朝は、香辛料や砂糖の取引を統制下において、利潤を得た
ウ:キャラヴァンサライと呼ばれる隊商宿が、整備された。
エ:ムスリム商人はダウ船を使用し、インド洋交易を行った。
む????
これは超典型の早稲田の正誤問題の形式です
それぞれ4つの選択肢を◯か×が答えられて初めて得点できるという事実上4問を解くトリックが隠されてます
イ・ウ・エは、それぞれイスラーム史の通史の教科書に記載されてます。
しかし、アの文章のディーナール銀貨が間違い。正しくは、ディーナール金貨とディルハム銀貨です
できましたか???
こんな具合に、早稲田の正誤問題は時には選択肢が長文にもなるし、事実上4問を解く必要があり、難易度が上がってしまうのですね
シンプルな単答問題も出る!
正誤問題の次に、シンプルな一問一答形式の「単答問題」も早稲田の傾向のひとつです
またひとつ例題をみせますね
15世紀末のイタリアで起きたイタリア戦争は、主にフランスの【 A 】家と神聖ローマ帝国及びスペインのハプスブルク家が、イタリアの覇権をめぐって展開した戦争である。
これ?どこの学部の問題だと思います?
2019年の早稲田法学部
です。【 A 】を答える問題で、答えわかりますか?!?!答えは、ヴァロワ家です
こうした「単答問題」は配点は少ないものの全ての学部で共通して出題されます
単純な知識問題なので、ここは落とせないパートですね
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早稲田の世界史の「対策」
「傾向」がわかったところで、あとは「対策」を打つ手順になります
早稲田の世界史の「対策」は下記の3つの方法で攻めましょう
- センター試験(マーク)で90点以上を目指す!
- 文学部・文化構想学部の過去問でトレーニングする!
- 志望学部の過去問の演習と復習をする!
どうやら最初が登竜門になりそうですね・・・順番にみてみます
センター試験(マーク)で90点以上を目指す!
古今東西問わず幅広〜い範囲(=全範囲)が早稲田の特徴なのは上記の通りです
また、文学部・文化構想学部がセンター試験(マーク)の「超上位互換」なのも上記の通りです
つまりセンター90%以上を目指しましょう
センター試験(マーク)は、古今東西、文化史・テーマ史がバランスよく出題され、「通史」の基礎礎力測定に最適な問題です
90%以上オーバーが「早稲田受験の参加券」をもらえる証だと覚悟して、センターの対策と勉強を進めて下さい
下記にセンター試験の攻略法をまとめてあるのでよ〜〜く読んで、勉強に取り入れて下さいね
▼0からセンター試験(マーク)で満点を目指す完全マップはこちら
関連:初心者が『世界史』のセンター試験で満点をとる独学勉強方法をまとめた!【偏差値30から神レベルへ】
▼世界史全範囲の完全マップはこちら
関連:大学受験『世界史』の独学勉強方法とおすすめの参考書決定版【偏差値30から東大早慶レベルへ】
補足:動画授業で速攻通史をおさえる
プロ講師によるのオンライン授業のスタディサプリ 。今では2人に1人は使ってるらしい....
- 月額980円の破格の受講料・・・
- 学校の先生よりもぶっちゃけまじでわかり安い授業のクオリティ・・・
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僕の知るスタディサプリヤーはみんな口をそろえて強調します
格安ハイクオリティのオンライン授業をみんな受ける...わりと今ではデフォルト状態かもしれませんね...厳しい難関受験の競争...
【14日間の無料体験】をやってるようで、まずは「どんなものか?」を確かめる目的で使ってみてくださいね(*僕も世界史のスタサプを使ってます笑)
関連:世界史講師がスタディサプリをやってみるからレビューする!【スタディサプリの始め方とコース選択を解説!】
文学部・文化構想学部の過去問でトレーニングする!
さあ「早稲田受験の参加券」を取得したら本格的な早稲田の対策に入ります
癖の強い早稲田の問題ですが、センター試験(マーク)に近いものから肩慣らしをします!それはセンターの「超上位互換」の文学部・文化構想学部からチャレンジ!
こいつたち ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
再度おさらいすると
- 古代から現代まで1〜8の大問に分かれている
- アジアからヨーロッパ、アメリカ大陸まで、1〜8の大問に分かれている
- 文化史やテーマ史も大問に1か2つ存在する
が両学部の特徴です。世界史の時代と地域が満遍なく出てくる全体をチェックできる超良い問題です
やり方は
- 1週目:何も見ずに、1年分ずつ解く。間違えた箇所にサイン+解説を読む!
- 2週目:間違えたサインをした問題を解く!
- 間違えた箇所を『ナビゲーター』と『山川世界史用語集』で確認
- 3週目以降:間違えたサインを全て消せるように無限に繰り返す!
な感じ!多い人は10年分以上解き、ミスを完璧に復習してます。これで早稲田の超典型な「通史」の土台は完成です
*『用語集』 は毎回の過去問演習の音尾mですよ〜
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
志望学部の過去問の演習と復習をする!
文学部・文化構想学部の過去問を演習・復習をすると「だいたい80%くらい取れそうかな?」のラインに届きます
(正直、それだけでも凄いいです)
いよいよ志望学部の過去問演習に挑戦!
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この『早稲田大学入試対策用世界史問題集」は本題の通り早稲田の各学部の対策の定番です
迷うならこの本に取り組み、間違えた箇所と周辺の復習。という手順でやると十分実力は磨かれます
後は全学部の「ローラー作戦」です
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
全大学の『世界史入試問題』が集結する問題集、いや電話帳wwww
- 早稲田の全学部を解く+復習
- 他大学の志望学部系の問題解く+復習
- 間違えた問題をリストアップしたり、自作のノートに付け足していく
を無限に繰り返します。鬼畜基地外です
特におすすめは、過去問演習をした後の「自作ノート」へ書き足し。ストック性もあって、とても効果的でしたよー!!
↑を入試直前に何度も見直しました。もうね「どこから来ても無敵だぜよ?」くらいにこれを仕上げるべきです
慶應の世界史の「傾向」
次は早慶のうちの慶應です。
私立最難関の慶應大学の世界史は以下の「傾向」があります
- 近現代以降の政治・経済史を問う!
- 狭く深い範囲の『通史』の知識を問う!
- 地図問題を問う!
慶應の世界史対策する時に、1→2→3が重きを置きたい傾向です。「あー地図ねはいはい」って方は1と2のみ読み飛ばしてください
*ちなみに塾歌を聴きながら読み進めるとモチベアップ効果があります(10人に3人くらい)*
1:近現代以降の政治・経済史を問う!
慶應大学は、近現代史以降の出題頻度が高くて、「近現代史」について広く!深く!!問いを投げかけてきます
「近現代」は主に産業革命や帝国主義の時代以降で、実際には、あの設立者、福沢諭吉の誕生日(1835年1月10日)以降にこだわりがあるとかないとか^^;
とりわけ「近現代史」の出題が目立つのは、商学部・経済学部で、ほぼ毎年必ずでかでかとしかも大問で出題されます
例えば、商学部の大問3(1〜3まである)は、「1968年が学生・知識人、一般市民による抗議活動が世界で頻発して、冷戦の二極構造から多極化する・・」という切り口で、すべて戦後史に関わる問題でしたね
(*僕の同期に、古代・中世を完全に捨てて近現代だけを勉強する猛者もいました。。結構博打なのでよろしくないです。というかそれって世界史なのかどうか問題でもあります←)
2:狭く深い範囲の『通史』の知識を問う!
範囲がひろ〜〜〜い世界史ですが、慶應大学は狭くて深い範囲が大問で出題されます
これは「近現代」以外の場合です
(近現代の場合は広〜く深〜くです)
例えば、2016年の法学部では「ビザンツ帝国史」がはじめから滅亡までどどーーーん!とだされてます
慶應法:「ビザンツ帝国で使われた金貨は?」
受験者K:「.......」
いや狭すぎやし深すぎやろーー!と愚痴を吐いても意味なく自己責任なのは難関大あるあるです
難関大学の世界史入試問題では
— まこさん@オンライン世界史講師 (@sHaRe_worlD_) 2018年12月28日
大問がいくつか(3つ4つ)で、
狭〜く深〜い範囲が出題されます
「え、、こんなに広く勉強したのに、アイルランド史だけ?!」
「昨日ビザンツ帝国史見返して良かったンゴwwそのままそっくり儲けた」
が多発するので、かなり運ゲーの要素がある(ここだけの話)
運ゲー要素とはいえ、漏れなく通史を極めるのが王道の難関大対策です。慶應の対策としても当然申し分ありません
「どの範囲がきても問題ないで!大丈夫やで!テーマ史もマイナー地域史もどんとこいや!」の無双モードを最終的にめざします
加えて学部ごとに注力するべきテーマあは以下のとおりです
- 経済学部:経済史、労働史
- 商学部:商業史、人類の交流史
- 文学部:文学史、芸術史
- 法学部:法制史、政治史
このように 「慶應のこの学部にぜってえ行きてえ!」の強い志望動機を掲げて、その学部に特化した勉強を心がけるといいです。学部傾向がと〜っても色濃いのが慶應の特徴ですね
③:地図問題を問う!
法学部・経済学部によく出るのが、国の首都や戦争の場所に関しての地図問題!
例えば2018年の経済学部の入試問題では、中国の地図がどーん!と登場しました
問題は「太平天国の起点となった場所」と「太平天国の首都=天京の場所」を教えてというもので、これもやっぱり近現代が絡みますねー
慶應経済入試問題(2018年)
多くは、国の首都、出来事(戦争や条約締結)の場所、山や河川をきく問題なので、地名と場所を一致させる癖を意識しつつ勉強できれば十分対策はできます!
慶應の世界史の「対策」
難関大学として、「単純暗記してるやつはいらねーよー!地頭ええやつ欲しいんじゃー!」って言ってくるのかと思いきや、実は気合と本気の単純暗記で十分太刀打ちできるのが慶應の世界史です
- 近現代以降の政治・経済史
- 狭く深い範囲の『通史』の知識
- 地図問題
が慶應世界史の入試の「傾向」で、「対策」は 以下に集約されるでしょう
- 偏差値70を超えよー!
- 対策問題集を使い倒せー!
これもサクッとみていきます
1:偏差値70を越えよー!
狭く深い『通史』の知識が大事!漏れなく覚えればいいんだぞー!と話しましたが、マーク試験(センター模試)で偏差値70を超えるまでレベルを上げましょう
偏差値70までの勉強戦略については、本記事では割愛しますので、以下の記事を読んでください
関連:大学受験『世界史』の独学勉強方法とおすすめの参考書決定版【偏差値30から東大早慶レベルへ】
この一問一答くらいのルックスになるまで仕上げると偏差値70(マーク模試90点)に届きます。シンプルです^^ 最難関私大も最後の最後は質より量!
今年のセンター世界史で満点を取った生徒の「東進一問一答」。もはや原形をとどめず、凄まじいオーラを放っている。 pic.twitter.com/a3S5ZWqXx8
— 鈴木悠介 (@yuusuke_suzuki) 2018年1月16日
補足すると、偏差値70レベルの通史の知識をおさえつつ、近現代史の守備範囲を同時に広げると一番いいですね
2:対策問題集を使い倒す!
文学部・商学部・経済学部・法学部の問題がそれぞれ24題がつまった慶應対策最強の問題集
偏差値70レベルに到達したらこれをボコボコにやり込みます
やり方は...
- 1週目:何も見ずに各大問ごとに解いて、間違えた箇所にサイン!
- 2週目:間違えたサインのみの問題を解く!
- ➡︎2週目の時に、間違えた箇所を『ナビゲーター』(通史のバイブル)で再確認
- 3週目以降:間違えたサインを全て消せるように無限に繰り返す!
ですね。偏差値70なら「全くわからねえおボケェ!」って問題はさほど多くないので、復習も捗るので「雪だるま式」にハイレベルな用語も覚えられます
そして、対策問題集をボコボコに極めつつ、第一志望の学部の赤本(過去問)とバトります
この赤本のやり方は対策問題集と同様なので、同じくギッタギタのボッコボコ(ジャイアン風に)にしましょう。大事なのでもう一度いうと、赤本はギッタギタのボッコボコ(ジャイアン風)にしましょう^^
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まとめ:みんな0からやるよ?
- えええああ早慶はむずくね???
- ワイでも早慶の問題できんのおおお????
とは初めは思ってしまいますが
全然できます。と思います!
ご覧の通り早慶の世界史は、センター試験(マーク)が土台になって、その延長を極めるイメージです
小手先のテクではなく0から一歩一歩確実に進めていけば、無理無茶な問題ではないんですね
「千里の道も一歩から」の表現が的確な早慶の世界史。最難関の私大だけある超高難易度の問題ですがここまでやり応えのある問題はそうありません
本記事をきっかけに「早慶を目指してみようかな」そして「合格しちゃったよ」と言ってもらえるよう心から願ってます😌