こんにちは、まこさん(@sHaRe_worlD_) です。世界史の入試問題をたくさん見て、解いてきました
ありますよね〜。奇問・悪問。思わずファッ!?っと受験会場で声を漏らしそうになる問題。進路の運命を左右する局面において
本記事では大学受験の世界史で「悪問・奇問」に遭遇した時の心構えと、どう対処すべきか?について書いていきます
*本記事では大学入試における個別の問題を取り上げて「奇問」や「悪問」であるか否かの分析に主眼を置いてません。主に心構え、です
スポンサーリンク
大学受験における「悪問」「奇問」とは
単に肌感覚で「難しい!」と感じる問題ではまだ概念としてふんわりしてます
以下、大学入試の世界史の「悪問」と「奇問」の定義ですので参照して下さい
- 出題ミス:どこをどうあがいても言い訳できない問題。解答不能,もしくは複数正解が認められるもの。
- 悪問:厳格に言えば出題ミスとみなしうる,国語的にしか解答が出せない問題。→ 歴史的知識及び一般常識から「明確に」判断を下せず,作題者の心情を読み取らせるものは,世界史の問題ではない上に現代文の試験としても悪問である。
- 奇問:出題の意図が見えない,ないし意図は見えるが空回りしている問題。主に,歴史的知識及び一般常識から解答が導き出せないもの。
- 難問:一応歴史の問題ではあるが,受験世界史の範囲を大きく逸脱し,一般の受験生には根拠ある解答がまったく不可能な問題。本記事で言及する「受験世界史の範囲」は,「山川の『用語集』に頻度①でもいいからとりあえず記載があるもの」とした。
ほうほうほう・・・すごい。世界史を教えてる中でもこれら類の問題の指導回数もそう多くないので、指導者としても記憶にあるかどうか定かでない問題に違いないです
試しにみてみます
(アフリカーナーが)1852年に建国した( F )内で金鉱をめぐる対立などを引き金に南アフリカ戦争が勃発すると,イギリスは南アフリカとヨーロッパを結ぶ海底電信ケーブル経由の通信に対する検閲を課した。
2019年度慶應大学文学部
慶應文学部の入試問題は、文章の穴埋め問題がメイン。相変わらず「オレンジ王国かトランスヴァール王国のどちらかがここに入る!」とまでは来るものの、答えを導く根拠は年号しかない・・・w
ここでFを埋めるには、どちらかの年号を把握してるかに完全依存します。だけども、受験世界史という重箱の隅をつつくほど細やかな年号を把握してる受験生はほぼいないです
これが難問の実態です。「せっかく1年間受験勉強したのにこれかよ・・」と憤りを感じてしまうのも無理ないです
そんな時にどうするか??あるいはこのような問題も当然出て来ると想定してどのように受験勉強を進めるか??
本記事の主張をじっくり解説していきます
スポンサーリンク
登場しても3問以下
まずはこれです。国公立から私立大学の過去問を確認した中で、同年同学部の入試問題で「難問」「奇問」「悪問」が登場するのは3問以下です
多くての3問あるかどうかで、その3問を予測・予想してググっておくなんて誰もできないです。問題製作者がネット上で拡散するのもあり得っこないでし笑
解答時間でその3問に執着するより、「他の問題でケアレスミスはないか?」を確認しましょう
僕の受験の経験では、「世界最古のお茶に関する書物は何か?」という問題が登場。奇問まではいかないものの用語集の頻度は①です
降ってこねーかなあ降ってこねーかなあ
と15分ほど考えたけども降って来ず。加えて、ミスすべき問題ではない「百年戦争の年号」をうっかりケアレスミスするダブルパンチをくらいました(自滅)
差がつくところではない!
「難問」「奇問」「悪問」の類を、待ってましたー!!の反応で即答できる受験生はほとんどいません
つまりほとんどの受験生は、選択肢を絞った確率による解答を除き、正解できるわけないのです(難問を2択に絞ってから50%の確率で正解を導かせるのは受験競争的にフェアなのかと思いますが笑)
皆ミスします。事実上、この問題の配点を引いた得点が満点の計算と考えてもいいでしょう
- 皆が正解の問題はこぼさない
- 皆が不正解の問題はスルー
- 多くの人が間違う良問を正解する
大学入試を突破する鉄則は上記の通りだと思ってます。日頃の過去問演習で問題を分類し、3番目の多くの人が間違う良問(受験校の標準問題)の対策にフォーカスして下さいね
このように「難問」「奇問」「悪問」は皆できないので差がつかず(というか正解は無理なので差をつけることができず)、差をつけるべき問題でしっかり差をつけることが大切です
難問・奇問の的中は無理ゲー
『山川世界史用語集 』の出題頻度①までの用語の暗記は、難関校受験者ならぜひやってもらいたいところ
で・す・が・、それを完全逸脱した問題に関しては、対策をしつつ的中させるのはほぼ無理ゲーです
極端な表現ですが、誰が2019年度の慶應文学のトランスヴァール王国の建国年を的中できますでしょうか😭世界史を指導してますが的中は無理ですww
こうした問題が入試で出るそもそもの確率を加味すると、真っ向から対策を練るというのは受験戦略の得策とは言い難いのです
スポンサーリンク
まとめ:「こんなのも出るんだあ」くらいでとどめよう
以上!大学受験世界史の「難問」「奇問」「悪問」への心構えをまとめました
結論は「こんなのも出るんだあ。へー」くらいの関心でとどめておきましょう、ということです
受験の最大目的は「合格」。必要以上に差のつかないレア過ぎる問題に執着せず、差がつく良質な問題に対処できる力をつけることが急務です
受験本番でも数問は出題される可能性も十分ありますが、動じない気持ちを持つために、日頃の勉強で問題を見る目を養いましょう
ぜひ、参考にしてもらえると幸いです
補足:偏差値70突破したなら難問もおもしろい領域に
本記事の冒頭にて引用のブログは受験世界史研究家の稲田さんによるものです
大学受験における難問から奇問までを分析・研究・批評をされ、書籍も出しております(すごい・・・)
絶対にwww解けないwww。絶対解けないとか絶対でないと言われるとやりたくなってしまうよね。わかるよ・・。用語集頻度①にものってない用語を覚えた時のあの謎の優越感もいいですよねw
とまあ
偏差値70の壁を超えた人はどうぞ😌
世界史の偏差値70を超える勉強方法については下記にまとめました。まずは着実に「世界史力」をつけてもらえたらなと思います
▼世界史全般の勉強法はこちら
関連:大学受験『世界史』の独学勉強方法とおすすめの参考書決定版【偏差値30から東大早慶レベルへ】
▼センター試験の勉強法はこちら
関連:初心者が『世界史』のセンター試験で満点をとる独学勉強方法をまとめた!【偏差値30から神レベルへ】
▼早稲田の世界史はこちら
関連:早稲田大学の「世界史」の傾向と対策をじっくり解説【超高難度の通史を極めよう】
▼慶應の世界史はこちら