2022年に新設の『歴史総合』
今勉強してる地理歴史科の科目は、世界史AとB、日本史AとB、地理AとBですが、これが大きくアップデートされて登場する科目
関連:新課程の『歴史総合』ってどんなの?教育改革で誕生する科目について紹介する!
ざっくりと、日本史Aと世界史Aを統合した科目として理解してもOKで、扱う時代区分は近現代以降のみになります
*補足で、これまでの日本史Bと世界史Bは、それぞれ『日本史探求』と『世界史探求』としてまた別に生まれ変わります
この【歴史総合】は日本史と世界史が融合されてるので、単独のAの科目では部分的な日本史・世界史しか知れませんでしたが、世界からみた日本、日本からみた世界史を俯瞰したグローバルヒストリー的な視点で学べます
そこで本記事では、改めて『歴史総合』を学ぶメリットをまとめあげ、迫り来る2022年へ向けて準備していこうじゃあないですか
どうせ4年後に勉強するなら利点・メリットを知っておくとモチベーションも高まるものですw
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日本と世界史を比べられる
今は東大受験をしない限り、じ〜〜っくりと世界史と日本史を勉強する二刀流の機会はありえません...
確かに高校1年の時は日本史、2年生で世界史、3年生で日本史のように2つの科目を勉強しますが、同時に勉強することができないので、全く忘れてしまいがち...
そこで『歴史総合』の登場にとって、1年間で日本史と世界史を並行して知ることができます
すると、「日本ではこうだったけど、その時海外では...」「海外ではこんなことが起こったけど、当時の日本では....」のように日本史・世界史それぞれの切り口からお互いを比較できるようになります
難しく表現すれば、『相対的に歴史を視る』ことが可能となり、これまで当然だと思ってた史実がそうでもなかったり、逆も然りと、一歩踏みとどまって歴史を考えることができるようになります
結局どっちが好きなのかわかる
「日本人なんだから日本だろ!!」
「グローバル時代だし世界史だろ!!」
日本史なら世界史を、世界史なら日本史を学ばずして、こんな言葉を放ってませんか?
上記の『相対的に歴史を視る』から派生して、自分の関心が世界史寄りなのか日本史寄りなのかを再確認することができます
あからさまな先入観で判断するのでなく、実際に勉強の中で気づけるので、学識によって判断できます
「将来働きたいフィールド」や「どんなふうに貢献していきたいのか」も、日本史・世界史のどちらに関心があるかによって変わってきますが、『歴史総合』はひとつの指針になると予測できますね
大きな視点でものごとを捉えることができる
即ち、俯瞰的な視座で今の世界をみること、考えることができるようになります
『歴史総合』の目標は..
課題の解決を視野に入れ、世界と日本を広く相互的視野から捉え、歴史の大きな転換に着目して、現代的諸課題の形成にかかわる近現代の歴史を考察すること
出典:『歴史総合の可能性』
であり、従来の歴史教科書における通史的な構成で新たな教科書ができるのでなく、様々なテーマを軸として描かれるものとして生まれ変わります
このテーマ設定の視点となるのが、【近代化】【大衆化】【グローバル化】であり、従来の時系列に基づく思考よりも、現代的関心から歴史的考察が重視されてますね
グローバル化が習熟した今、歴史に類を見ないスピードで、世界で起こるあらゆる事象は日本に住む人にも影響を与えるし、逆も然りです
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そう、イブン・ハルドゥーンの言うことがじわりじわりわかってくる
彼はアラブの大歴史家ですが、人間社会を俯瞰し、社会学の発展に貢献した一方で、こんな『格言』を残しています
歴史の目的は、その法則性の発見にある。
歴史を『人間社会についての報告』とした理由も、法則性を見出すことが目的でした
日本と世界の歴史を地球のものと捉えて、ひろ〜〜〜い視座でみて、考えることで...
- 昔において、どんな状況であったのか?
- 今において、どんな状況にあるのか?
- 未来において、どんな状況に変わりうるのか?
法則性(パターン)をあぶりだすこともできるでしょう
例えば、テクノロジーの発展によって人々の仕事が奪われ、代わるものになった歴史は、これまで幾度なく起こってますし、これも地球上の歴史の1つのパターンです
グローバル化が死語になりつつある現代において、地球市民としての意識の醸成とともに、日本人らしさも再認識できる『歴史総合』は画期的なアイディアです
2022年が待ち遠しいですなあ