食欲の秋と読書の秋、合体してしまおうか
ってことで今回は「食べ物」を中心とした世界史の本を紹介します
「食べ物」をめぐり人は動き、「食べ物」をめぐり人は争ってきて、時には国家の政治にまで絡んできました
高校世界史ではなかなか語られませんが、「食べ物」を中心に周る地球上のストーリーから歴史をみると、新しい発見は多いものです
特に世界史を大きく動かし、世界史をつくってきた「食べ物」8つについて書かれた歴史本です
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トウガラシの世界史
比類ない辛さが魅力のトウガラシ。
原産地の中南米からヨーロッパに伝わった当初は「食べると死ぬ」とまで言われた。
だが、わずか五百年のうちに全世界の人々を魅了するに至った。
ピーマンやパプリカもトウガラシから生まれた。
アンデスの多様な野生トウガラシ、インドのカレー、四川の豆板醤、朝鮮半島のキムチ、日本の京野菜…。
各地を訪ね、世界中に「食卓革命」を起こした香辛料の伝播の歴史と食文化を紹介する
引用:Amazon
あの激辛トウガラシの発見は大航海時代に遡ります
唐辛子をはじめとする「香辛料」は、食べ物の保存装置がまだまだ未発達の時に、腐臭防止として大活躍しました
胡椒も良い例で、中世から近世にかけては、とてつもなく高価な商品だったとされてます
そんな「香辛料」を代表するトウガラシの発見に至った歴史的な流れ、そして世界的に広がったトウガラシの魅力が熱量を込めてこの本には書かれてます
関連:胡椒はもともと超高級品?!【中世ヨーロッパの頃の胡椒】
チョコレートの世界史
カカオは原産地の中米では飲み物であると同時に薬品であり、貨幣にもなった。
ヨーロッパに到来したときも、この珍貴な実の食用について激論が交わされたが、一九世紀にはココアパウダーや固形チョコレートが発明・改良され、爆発的に普及する。
イギリスの小さな食料品店だったロウントリー家もまた、近代的なチョコレート工場を作り、キットカットを開発、世界に販路を拡大するが…。
ヨーロッパ近代を支えたお菓子の通史。
引用:Amazon
チョコレートは、南米原産の「カカオの実」から作られるスイーツですね!(実はゴディバで有名なヨーロッパではありません)
そんなチョコレートは「神の飲料」としてインカ帝国で捧げられてました
今ではどこのコンビニでもスーパーでも買えるチョコレートには苦悩の植民地の歴史がありました・・・
チョコレート好きなら一度は読んでおきたい専門書です
関連:『ココア』って美味しいけど誰が作ったの?『カカオ』の起源と歴史を辿れば見えてくる!
珈琲の世界史
先史時代から今現在に至るまで、コーヒーが辿った歴史を、起源に関する最新仮説なども交えながら、できるだけわかりやすく本書にまとめました。
近年話題の「スペシャルティ」「サードウェーブ」「純喫茶」なども、じつは混乱の多い言葉なのですが、それぞれの歴史をきちんと知れば、「なるほど、そうだったのか!」と目からウロコが落ちて、すっきり理解できることでしょう
「イギリス近代化の陰にコーヒーあり」「フランス革命の陰にもコーヒーあり?!」
「世界のコーヒーをナポレオンが変えた?」
「コーヒーで成り上がった億万長者たち」
「東西冷戦とコーヒーの意外な関係」……などなど、学校で歴史の時間に習ったいろんな出来事が、じつは意外なかたちでコーヒーとつながっていることに、きっと驚かされるでしょう。
引用:Amaozn
コーヒーの歴史も奥深い・・
エチオピアが原産とされる覚醒作用のあるコーヒーは中世のアラブ世界の発展に寄与したとされます
この間はヨーロッパでは衛生的に水を飲めなく、ビールを飲むのが普通だったため、集中力に欠け、生産性も劣っていたようです
関連:『コーヒー』を発見した人って誰?コーヒーの起源はすご〜く奥深い!
茶の世界史
一六世紀に日本を訪れたヨーロッパ人は茶の湯の文化に深い憧憬を抱いた。
茶に魅せられ茶を求めることから、ヨーロッパの近代史は始まる。なかでもイギリスは独特の紅茶文化を創りあげ、茶と綿布を促進剤として伸長した資本主義は、やがて東洋の門戸を叩く。
突如世界市場に放り出された日本の輸出品「茶」は、商品としてはもはや敗勢明らかだった。読者がいま手に茶碗をお持ちなら、その中身は世界史を動かしたのである。
引用:Amazon
世界史の舞台では「お茶」をめぐって植民地競争が繰り広げられました
お茶の何が彼らを駆り立てたのか...
お茶の市場を大々的に押さえることがでいたイギリスは、近代の産業革命を経て、大発展を遂げましたね
この間に大事なのは、工場労働者たちの間で、「アフタヌーンティー」の文化が生まれたことでして、この軽い談話とリラックス効果のあるお茶のおかげで、生産性が上がったとされますね
関連:お茶が生まれたのは奇跡?!偶然のひらめきのめぐり合わせ【お茶の歴史】
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ジャガイモの世界史
南米生まれのジャガイモは、インカ帝国滅亡のころ、スペインに渡った。
その後、フランスやドイツの啓蒙君主たちも普及につとめ、わずか五百年の間に全世界に広がった。
赤道直下から北極圏まで、これほど各地で栽培されている食物もない。
痩せた土地でも育ち、栄養価の高いジャガイモは「貧者のパン」として歴史の転機で大きな役割を演じた。
アイルランドの大飢饉、北海道開拓、ソ連崩壊まで、ジャガイモと人々をめぐるドラマ。
引用:Amazon
実はジャガイモは、大航海時代以前はヨーロッパには存在しなく、旧大陸とされるアメリカ大陸のみで栽培されてました
「貧者のパン」との異名を持つジャガイモは、寒冷の地域など、小麦を育てることが困難なフィールドでの貴重なエネルギー源として重宝されました
今ではバルト三国、東欧、ロシアのローカル料理には欠かせない食材となって、彼らの命を支えています
この「貧者のパン」のおかげで、人類は命を繋いでるといっても過言ではないくらいで、歴史を歩んでる現代人は、知っておいては損はないでしょう
砂糖の世界史
茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖.この,甘くて白くて誰もが好むひとつのモノにスポットをあて,近代以降の世界史の流れをダイナミックに描く。
大航海時代,植民地,プランテーション,奴隷制度,三角貿易,産業革命―教科書に出てくる用語が相互につながって,いきいきと動き出すかのよう.世界史Aを学ぶ人は必読!
引用:Amazon
「砂糖」は誰もが知るあま〜い甘味料ですが、砂糖が存在するまでは、はちみつやメープルシロップなど天然の樹液が皆にとっても「甘いもの」でした
砂糖は容易に、しかも大量に栽培することが可能で、列強たちは相次いで栽培できる地域(東南アジア)などでプランテーションを行い、自国に送りました
カカオの実から作られる純ココアはとっても苦いものでしたが、オランダが「砂糖」を加えて味を調節すると、世界中で大ヒットしましたね...
そんな砂糖をめぐるストーリーが詳しく書かれてる本です
関連:純(ピュア)ココアのおすすめたちを紹介!調整よりもピュアココアでダイエット成功へ!
お菓子でたどるフランス史
世界一の国になるには、素敵なお菓子が欠かせない!と考え、その甘い武器を磨いてきた国、フランス。
ジャンヌ・ダルクやマリー・アントワネットが食べたのはどんなお菓子? 歴史を変えた伝説のパティシエとは?
あの文豪もスイーツ男子だった? お菓子の由来も盛りだくさん! 歴史もしっかり学べる、華麗であま~いフランス史。
引用:Amaozn
スイーツ大国フランス!
あのマリーアントワネットも「パンが無いならケーキを食べたらいいじゃないの?」とフランス革命きに言い放ったとされる都市伝説は有名ですね
お菓子って皆を幸せにします
そんなお菓子で世界一になれるのなら、世界一の大国に成り上がれるのか?!
お菓子の切り口からフランスの盛衰について書かれたとてもユニークなフランス史に関する歴史本です
関連:『マカロン』ってそもそも何やねん!?マカロンが生まれた歴史を辿ってみたよ
パンの歴史
ふんわり/ずっしり。丸い/四角い/平たい。
変幻自在のパンの中には、よりよい食と暮らしを追い求めてきた人類の歴史がつまっている。
多くのカラー図版とともに読み解く人とパンの6千年の物語。世界中のパンで作るレシピ付。
料理とワインについての良書を選定するアンドレ・シモン賞特別賞を受賞した人気シリーズ。
引用:Amazon
古代メソポタミアからず〜〜っと食べられてきたパン、なんと6000年の歴史を持ってます
古代のパンから現代のパンまでその姿どのように変わり、人々と関わってきたのかについて、パンオタクが知っておきたい歴史がこの本にはつまってます
関連:昔の食パンは値段が高かった!パンの歴史を調べてみた【白パンと黒パンってどっちが高いの】
これら紹介した8つの「食べ物」をテーマにした歴史本は、人の生活=社会の変化と盛衰を考える上でかなり貴重な手がかりとなります
ぜひ手にとって読んでみてください