世界史は覚える『インプット』の勉強だけでなく
覚えたものを思い出す『アウトプット』なしに点数を上げることはできない!
今回はこれまで書いてきた『世界史の勉強法』を継承しつつも、
各々の偏差値レベルに合った問題集とその使い方に特化した内容でお送りします!
関連記事:大学受験『世界史』の独学勉強方法とおすすめの参考書決定版【偏差値30から東大早慶レベルへ】
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- 初心者:0から偏差値45まで(センター試験5割レベル)
- 中級者:偏差値45〜60まで (MARCHレベル)
- 上級者:偏差値60〜80まで(東大・早慶レベル)
- 神:偏差値80以上(マーク模試上位30人レベル)
- ビビらずに、アウトプット!!
初心者:0から偏差値45まで(センター試験5割レベル)
まず、世界史初心者の学習方法について詳しく書いた以下の記事を参照してください
関連記事:世界史の初学者にオススメな勉強方法と参考書!【世界史初心者はコレ!】
まずは世界史における一通りのストーリー=『通史』を勉強していくわけですが、
山川の教科書あるいは『ナビゲーター』が大活躍します
ナビゲーター世界史Bの『別冊問題集』
1〜4巻まであり、世界史参考書で最も厚いものです
受験範囲をフルカバーしてるので、早慶・東大を目指すなら必須の本!
- 1週目:暗記しようとせず、授業を聞くつもりで丁寧に読み進める
- 2週目:よくわからない箇所を重点的に!資料集・用語集をフル活用
- 3週目以降:因果関係をパーフェクトに!無限に繰り返して用語の暗記へ
- 別冊の問題集を完全攻略!
で肝心要なこと・・・
それは、4の別冊の問題集をいつでもパーフェクトに埋められること!
各パートごとの重要箇所(頻出箇所)の空欄補充問題になってます
上記のやり方で『インプット』した後、必ず『アウトプット』として別冊の問題集に取り組みましょう
合格の目安は、いつでも解いた時に90%以上埋められるレベルです!
結局、何度も間違えて思い出す地道な勉強こそ近道ですね〜
で山川の世界史に準拠してる問題集(書き込み式教科書)は次におすすめ!
『書き込み教科書 詳説世界史』
『ナビゲーター』のような 分かりやすい参考書だけでなく、どうして『教科書』に触れないといけないのか?
- 『教科書』をもとに、大学の入試問題が作成される!
- 『教科書』の記述が、論述問題の回答として最適!
上記、2つの理由で、通史の勉強で『書き込み式の教科書』がおすすめ!
教科書と内容は全く同じですが、【重要用語】が空欄で自分で教科書を作ります
『ナビゲーター』と『山川の世界史』を読みながら、空欄を赤ペンで埋めること!
で、赤シートを使って何度も何度も教科書の記述をインプットしましょう
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中級者:偏差値45〜60まで (MARCHレベル)
通史を『ナビゲーター』と『書き込み式教科書』の空欄補充をいつでも埋められるレベルに持ってこれると、偏差値50〜60まで届きます
このレベルは重要語句を中心に通史がざっくりストーリーとして覚えている段階です
ここからさらに『通史』へと肉付けをしていく作業に移るわけですが、
一問一答タイプと実践タイプの併用が理想です!
- 一問一答タイプでは、『通史』から不足する知識の確認!
- 実践タイプでは、『通史』の知識を使うトレーニング!
これがそれぞれの目的で、二刀流を極めると爆発的に点数を取れるようになります
まずオススメの一問一答タイプの問題集はこちら!
『世界史一問一答』(東進)
上記『ナビゲーター』の空欄補充できずして『一問一答』に手をつけることをおすすめしません!
- 流れ(出来事が起こったのはナゼ・その後どうなったか)がつかめてない
- 用語の丸暗記作業に偏りすぎてしまう
この2つの理由からです
偏差値50オーバーは一通りの『通史』が頭に入ってることを意味します
で、もっと「知識武装」すべき単元を示してくれるのが、一問一答の役割です
- 1週目:何も見ず単元ごとに解き、間違えた箇所にサイン!
- 2週目:間違えたサインのみの問題を解く!
- ➡︎2週目の時に、間違えた箇所を『ナビゲーター』で再確認
- 3週目以降:間違えたサインを全て消せるように無限に繰り返す!
1〜4でミスがなくなれば完成!これで通史の知識はほぼすべて揃います!
私立難関大(MARCH・早慶)以外であれば、基本的にここまでやった内容でカバーできます
ただ、通史と知識をおさえただけでは、なかなか90%以上の高得点に結びつかないもの
そこで、実践タイプの問題集も同時に取り組んでいきましょう!
『センター試験過去問(30回分)』
まず、センター試験本番の過去問!(25年30回分収載)
世界史のセンター試験の大きな特徴は、満遍なく全体の通史が絡むところ!
単発的な知識問題だけのトレーニングを積んでると少し苦戦するはずです
センター試験過去問のやり方はこんな感じ!
- なにも見ずに1年分を自力で解く!
- あやふやな箇所を紹介した参考書で確認、脇に正解をメモ!
- 全体を通して答え合わせと解説の読み込み!
- 間違えた問題の時代・地域を『ナビゲーター』で再確認!
- 翌日、もう一度同じ年度を解き、パーフェクトを目指す!
苦手(頻繁に間違えてしまう)な範囲をあぶりだして何度も復習ですね〜
今までの通史や一問一答が全て繋がり、本番でも点数を取れるようになります
そして、センター試験の過去問と同時並行でやって欲しいのが、私大対策の実践問題!
『高校世界史基本用語問題集 ツインズマスター』
『教科書』と『一問一答』が合わさっているのが大きな特徴
大学の過去問の抜粋などの問題集よりもハードルが低く、要点の整理が目的!
山川の『詳説世界史』の教科書に準拠してるので、章立ても同じです
- 左ページは教科書の本文の要約と語句の空欄補充の問題!
- 右ページは同じ語句でも、 一問一答形式の問題!
本格的な実践問題の肩慣らしと、通史の整理に最適です
センター試験の過去問でわかった苦手の時代・地域をここで補強し
私立大学の記述試験対策の準備もこの問題集でトレーニングできます!
間違えた問題の範囲をか・な・ら・ず『ナビゲーター』に戻って復習しましょう
同じこと繰り返して言ってますが、できてない人以外に多いです!
『ビジュアル世界史問題集』
『通史』の中で国・地名・都市名を地図上で答えられるようにします
視覚からのアプローチで、ビジュアル重視の問題集!
世界がフィールドなので、世界地図の中で覚えるべきことがたくさん!
特に私大では地図問題としてまるまる出題される場合もあるので
首都名・国名・山脈・海峡などを出来事と絡めて答えられるようこの問題集で徹底すること!
上級者:偏差値60〜80まで(東大・早慶レベル)
上記の勉強を半年間続けると、偏差値は60突破するようになります
さらに細かい知識が問われるようになり、難関大受験するなら対策必須です!
偏差値60からは“そこそこ難しい”問題集をやっていくわけですが・・・
「そこそこ難しい問題集ってどーゆーの?」と疑問を持って人へ!
- 世界史用語集の頻度1〜5レベルが絡む問題
- 世界史の用語を記述で説明させる問題
- 『誤っているものを選べ』問題
- 論述で歴史の流れを問う問題
が偏差値60以上の大学で対策すべき問題であり、そこそこ難しくなる要因です
以下の問題集をパーフェクトにすると、偏差値60からさらにパワーアップできます
『実力をつける世界史100題』
世界史の総仕上げと呼ばれる問題集。通史も一問一答もイケる人のチャレンジが理想!
- 1題ごとに何も見ずに解いてみる
- 間違えた問題にサイン、解説を読み込む
- 同時に、解説と合わせて他の参考書も利用する!
- 翌日、間違えた問題を、 翌週、もう一度同じ1題を解く!
- 解説がめちゃくちゃ詳しい!
- 過去問に近いオリジナルの優良問題!
が特徴の『実力をつける100題』です
何度も何度も繰り返し解説を読み込むことと忘れて
MARCHの過去問を解く中で、該当する時代・地域があればここに戻りましょう
そうすることで難関大学が求めるハイレベルの世界史をかためられます
『世界史B標準問題精講』
早慶レベルを目指すなら1度は解いておきたい実践問題集!
「アイルランドの歴史」や「東南アジア史」などのテーマに沿った問題も多くあり、通史だけおろそかになる痒い所まで鍛えられます!
使い方としては上の『実力をつける100題』と同じです!
早慶合格ならば、5周以上は繰り返して完璧に答えられるようにしたいですね
『佐藤の世界文化史一問一答』
MARCH以上を突破するには『文化史』も必須!
世界史の全体の約10パーセントを占め、実は疎かにしがちなのが注意点!
代ゼミの佐藤幸夫先生の『文化史一問一答』をマスターすれば怖いものなし!
文化史対策ならこの1冊と『資料集』を合わせながらでパーフェクトに仕上げられます
この一問一答のやり方については、上記の東進の一問一答と同じです
『流れがわかる各国別・地域別世界史Bの整理』
『通史』の弱点は、時代と各国の歴史が代わる代わる書かれている点!
中国史を勉強したと思ったら、ヨーロッパ史に移り、オスマン史に移る感じです
でも、実際の難関大の入試問題では『各国史』が頻出します
- フランス史(カペー朝→ヴァロワ朝→ブルボン朝・・)
- オスマン史(オスマン帝国からトルコ共和国・・)
- 中国史(殷→周→東周→春秋戦国→秦→前漢→新→後漢・・)
通史では補えない『縦の歴史』の整理!
大問まるまる『イギリス史』なんてこともあるので、
国ごとの歴史もパーフェクトに通史とリンクさせましょう
関連記事:東南アジア史の勉強法と対策をわかりやすくまとめる!【受験世界史」】
『世界史論述練習帳』
いよいよ、国公立2次試験の論述試験対策!
「論述対策って何から、どこからやったらいいか分からない!」って人はまずはこれ!
- 例題集(解答と解説あり)
- 東大京大・一橋・筑波の過去問集(解答と解説なし、ヒントあり)
- 60字記述問題集(解答あり、解説なし)
が本書の内容で、「論述そもそもの構想の仕方とメモの取り方を勉強できる!」から「赤本を数冊買うよりも密度の濃い過去問があってコスパ最強!」など、とにかく定評のある一冊!です
『テーマ別 東大世界史論述問題集』
1989年以降の東大の大小の論述問題を一旦ばらばらにし、テーマ別に再構成。
受験生の目線から東大の「世界観」「歴史観」を分析したうえで、これを「視点」として整理。この「視点」に立って、東大論述を書き上げるための具体的な手がかり・足がかりを「加点ポイント」で受験生に明示。
引用:駿台文庫
東大の論述対策はこの1冊が定番!
東大の世界史問題は、60点満点で大問1・2・3があります。
- 大問1:600字程度の大論述
- 大問2:30〜150字の論述問題✖︎4〜6
- 大問3:一問一答×10
特に、大問1の大論述がお・も・た・い
『タテ』と『ヨコ』の歴史を組み合わせた歴史を語る訓練が大事
どんなテーマ・時代でも対応できる「柔軟さ」を養うのがこの参考書の役割ですね!
大門2について上の『論述練習帳』の60字論述の型をいくつもストックしておくこと!スムーズにな記述ができるようになります
大問3は一問一答で、1つ2点と噂されており、落とせない知識問題ですね!
これまでの勉強の抜けを絶えず補っておきましょう
早慶の過去問(できる限り多くの学部と年数)
偏差値60〜70になると早慶世界史にも太刀打ちできるようになります
でも問題の難易度が異常に高い学部(Ex早稲田の社学)などがあるため、まずは早慶レベルのオーソドックスな問題から慣れていきましょう
そこで早稲田文学部・文化構想学部の過去問がおすすめ!
なぜなら
- 古代から現代まで1〜9の大問に分かれている
- アジアからヨーロッパ、アメリカ大陸まで、1〜9の大問に分かれている
- 文化史やテーマ史も大問に1か2つ存在する
が特徴だからです。時代と地域に偏りなく満遍なく出題されます
関連記事:早慶世界史の直前対策ですべきこと【難関大学世界史突破へ】
これは最上級レベルの『通史』
80%の得点率であれば、自信を持って受験に挑めますね
1日2、3年度分を解いて、ミスを『通史』の参考書に戻って確認はず〜〜っと続けること!
過去問でミスした時代・地域の『通史』熟読こそ最強!
ミスがあれば『通史』に戻ったり、該当の問題で補強することを徹底しましょう
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神:偏差値80以上(マーク模試上位30人レベル)
大学受験世界史の極みに到達した者への最後の試練はこれ!
『2018年度 全国大学入試問題正解 世界史』
全ての大学における『世界史入試問題』が集結する電話帳です
- 志望大学の問題を全て解いてみる
- 志望学部系の問題を全て解いてみる
- その都度、間違えを『用語集』『参考書』で確認と熟読!
各大学をみると、世界史の問題にはブームがあることに気づきます
例えば、昨年度の2017年はドイツの宗教改革500周年!あのルター!
「君、歴史を勉強しておいて、現代のことわかってないって言わないだろうなあ?あん?」って大学のメッセージが込められてる『宗教改革』に関する問題は多かったんじゃないかと!
流行を当て、予想問題を作れるようになれば神!
ぜひ、チャレンジしてください。本番で的中したら僕に一報をくださいね〜
ビビらずに、アウトプット!!
「今のレベルで問題やっても大丈夫かなああ・・・」
「まだインプット足りてないかも・・・・」
今の世界史レベルが不安だから『アウトプット』は後ででいいやと先送りしてしまうのは絶対あかんのです!
- 勉強したところを思い出し、記憶定着を促す!
- 間違うことで苦手なところに気づける!
頭に入れた知識を考えて引っ張りだすことができて初めて記憶に残るのです!
ビビらずに『アウトプット』する勇気と、『アウトプット』した結果を直視する勇気を持ちさえすれば、あとはやるべきことが見えてきます
やるべきことが見えたら『インプット』へ回帰して何回も復習しましょう
『インプット』と『アウトプット』は同時進行して初めて成果につながります
正しい努力のみ合格へ導いてくれます。ぜひ、参考にしてくださいね