しぇあ・ざ・わ〜るど

THE SIMPLICITY

シンプルに、ものを書く

ユスティニアヌス大帝とテオドラのラブラブ関係の話【世界史の超大物夫婦】

スポンサーリンク

ビザンツ帝国とは、首都コンスタンティノープル(現:イスタンブル)の通称東ローマ帝国!

オスマン帝国(現:トルコ)に滅ぼされる1453年まで栄えてた巨大国家です

中でもユスティアヌスは偉大な業績を残したことで、歴史に名を刻んでます

スポンサーリンク

 

 

ユスティアヌスって誰だ?

ãã¦ã¹ãã£ã¢ãã¹ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

*ユスティアヌス大帝の顔(ただのおっさんやんけ)

ビザンツ帝国の皇帝で特に有名なのが、「ユスティニアヌス大帝」!

 

彼の業績には

  • トリボニアヌスに『ローマ法大全』の編纂命令
  • 東ローマの繁栄を象徴する『ハギア=ソフィア大聖堂』の建造
  • ヴァンダル王国、東ゴート王国を滅亡させ、西ゴートの一部を占領

など、内政・外政ともに後世の社会に影響を与えることばかり!

「世界史」の入試では、ユスティニアヌスで10点分出題される場合もありますからね

 

オスマン帝国によって支配された時、スルタン(王様)のメフメト2世は「その美しさ」に感嘆して、ハギアソフィア大聖堂のキリスト教様式を残したまま、イスラームの礼拝堂(モスク)に変えました

 

ある意味で「特異な宗教文化遺産」なので、イスタンブルに行ったらぜひ行ってくださいね!キリストとイスラームのフュージョンを目の当たりにできます

 

Narita Kaseiさん(@narita_kasei)がシェアした投稿 -

 

歴史で『偉大な皇帝』と呼ばれる人物には、内助の功的な、奥さんの献身的な支えがあるのです

ユスティニアヌス帝も例外ではありませんでした

彼のバックには、愛する奥さん、『テオドラ』の存在がありました

奥さん、テオドラ姫って誰?

受験の世界史でも頻度が最低レベルの奥さま、『テオドラ』

ごくごく稀の出現度ですが、この前のK大文学部では記述で書かせる問題が出ました

(ぶっちゃけ鬼畜問題。「ユスティニアヌスなんてみんな知ってて当然だろ、んなもんわざわざきかね〜わ!」って本心が垣間見えた問題ですね〜)

 

*テオドラ姫の顔(鼻が高くて美顔!)

 テオドラは、熊の見せものをするサーカス団長の次女として誕生しました

サーカス団の一員になったものの、琴も笛も踊りもセンスの無さが露骨だったとか

でも機転のきいた面白いセリフとか動作で笑いをとれる女優のような活動で目立ってました

この喜劇の子役が頬を膨らませて自分の身の不幸をおどけた声色と身振りで嘆くたびに、コンスタンティノポリスの劇場全体は笑いと喝采でどよめいた。

『ローマ帝国史衰亡史』40章

 女芸人なのか女優なのか、その名称は定かではないですが、人気を獲得したのは事実のよう

しかも、容姿は端正で、繊細な美人、非常に魅力的なルックスだったのは史料が語ってます。

もっと具体的に、色白で背は小さめで、目つきは鋭かった少女だったようですね

 

ただ・・・

この時代の女優は『売春』も当然のように行っていたのです

  • 下品な女優
  • 怪しげな踊り子
  • 淫らな娼婦

とレッテルを貼られたテオドラは、女優業から足を洗う決意をしました

リビア(中東の方角)へと赴任する高級官僚についていき、妻の座におさまろうとしましたが、喧嘩別れ

 

結局、都のコンスタンティノープルに戻ってきました

 

ここで運命の出会いが待ってました・・・

アラサーのユスティニアヌスとの出会いです

 

どのように出会って、愛し合うようになったのか、真相は未だ不明ですが、

ユスティニアヌスの一目惚れで恋が芽生えたと推測されてるようです

でも、ここでも大きな問題が・・ 

元老院と踊り子の結婚禁止に関する法律

 が2人の前に立ちはだかりましたが、

「愛することに理由はいらない、縛りもいらない」

とでもユスティニアヌスはドヤ顔でとなえたのでしょうか、この法律の強行改正に至ります

 

ついに!結婚して【ユスティニアヌス大帝】と【踊り子テオドラ】はめでたく夫婦に!!

ã¤ã¡ã¼ã¸ 2

 左:ユスティニアヌス、左:テオドラ

 

テオドラとユスティニアヌスのらぶらぶな関係!

ユスティニアヌスは生活も質素で、睡眠時間もきりつめて、政務をこなす一方で、

テオドラは優雅な生活をおくって、大の派手好きでした

 

テオドラは、ユスティニアヌスから離宮をプレゼントされ(いや離宮ってなんだよw)、毎日ゆったりと入浴したりと、誰もがうらやむ優雅な生活を謳歌してました

 

 

色とりどりの豪華絢爛な食事を囲むことと、遠出の温泉旅行が2人の「愛」の時間のようですね

 

そんならぶらぶの関係が続いている中、

都コンスタンティノープルで大きな暴動が発生します、『ニカの乱』です 

  • 征服事業(東ゴートやヴァンダル王国)を進めるための増税!
  • 征服事業のための歳出(パンとサーカス)のカット!

が原因でした。この反乱が瞬く間に、全市に広がります

ハギアソフィア聖堂は焼け落ちて、宮殿の門にも火が放たれました

 

民衆の怒りのボルテージはマックス。もう後にも引けない状況とはこのこと

「死ぬのは誰だって怖いだろ!!!」ってユスティニアヌスは逃亡を図ります

 

が、ここでテオドラの名言が炸裂します

もし今陛下が命を助かることをお望みなら、陛下よ、何の困難もありません。私たちはお金を持っていますし、目の前には海があり、船もあります。しかしながらお考え下さい。

 

そこまでして生き延びたところで、果たして死ぬよりかは良かったといえるものなのでしょうか。私は『帝衣は最高の死装束である』という古の言葉が正しいと思います。

幼い頃から酒場やサーカスの踊り子として生計をたててたテオドラ

彼女のたくましく生き延びてきた強い精神力がここで現れたのです 

『帝衣は最高の死装束』  

「人生を全せよ、後悔の人生を歩むな」って格言です

 絶望的で無謀な状況でも、芯を貫き通すことの大切さをテオドラは伝えます

 

真に愛してるからこその言葉でしょう

ユスティニアヌスは我に帰って反乱を鎮圧し、以後歴史に残す業績を残します

 

受験『世界史』では超超超マイナーなキャラクター『テオドラ』

名前を忘れちゃっても、芯を貫き通すことは忘れないでいたいですね〜