『大航海時代』って聞くと、どんなイメージを思い浮かべるだろうか?
新大陸、コロンブス、マゼラン、ポルトガル、エンリケ航海王子・・・・
『世界史』の教科書の太字で登場してくるキャラクターと結びつけますね
実は・・真の社会の厳しさは教科書に書かれていない、と知ってましたか?
大航海時代って響きはカッコイイけど、多くの人にとっては悲惨で厳しい競争社会でした、そんな話をします
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大航海時代って簡単に言うと
15世紀から16世紀にかけて展開されて17世紀の中頃まで続きますが
一般的に、ヨーロッパの国々が新航路・新大陸に向けた一連の動きを『大航海時代』と呼びます
でも
意味もなく、未知の大海に身を投げないわ
そりゃそう!!
地平線は平で、「あの先に行ったら真っ逆さまに落ちるぞ! 」って真面目に語られた時代
あのトスカネリが地球球体説をとなえてから、徐々に平説は崩れていきますが、みんなの地平線垂直落下説は、依然として変わらなかったと推測されます
みんながやりたがらないもの、
みんなが見向きもしないものをやる=勝者の法則。
当時、ヨーロッパでは人も増えて増えて、食べ物は作れど保存できず、そんな状況でした。冷蔵庫も無いので、腐る食べ物ばっかりでしたね。
肉の保存=胡椒
胡椒は『魔法の粉』と賞賛されたほど、
肉の保存に効くスパイスでした。臭みも消える「ヤバイ粉」
ちょっとの量で馬車も買える「ヤバイ粉」
ロケットの如く上昇したのが胡椒の価値でした
大衆のミッションは胡椒をいかに調達してウハウハできるか、になります
でもオスマン帝国(今のトルコ)が東側に立ちふさがるので、胡椒の調達場所の『東南アジア』にどうやっていけるんや!!って問題が浮上してきました
この胡椒への需要と目の前にある問題が、大航海時代を駆り立てた最大の要因とされますね
勝者は一握り中の一握り
『大航海時代』の中で歴史に名を刻んだ人たちは彼らでしょう
- クリストファー・コロンブス
- アメリゴ・ヴェスプッチ
- ジョン・カボット
- バルトロメウ・ディアス
- ヴァスコ・ダ・ガマ
- カブラル
- フェルディナント・マゼラン
出典:wiki(コロンブス)
胡椒の需要が高まって幕を開けた航路開拓の時代ですが、
教科書に名前のある人物たちは、それぞれヨーロッパにとっての新しい大陸を見つけた者や新しい航路を見つけた者たちです
でも・・・
「真の社会はそう甘くないぜ」
ってことを教科書では教えてくれてません
どれだけ多くの人たちが熱狂の渦に飲まれて胡椒探しの旅に出たことか
どれだけ多くの人たちが、未知の海で難破して命を落としたことか
一握り中の、一握り中の、一握り。
社会で成功をおさめるってことの現実でしょう
多くの犠牲ありの、多くの教訓ありの、有終の美を飾れるのは極々少数。
『大航海時代』でも、その他大多数の大衆は歴史にも残らず、語り継がれません
500年前の時の中に没され、忘却の彼方へと葬り去られます
もちろん、大成功をおさめた人の歴史を知ることに意義はありますが、
その他大多数の人の挑戦と失敗の歴史を知ることも同時に意義があります
さらに言えば、その現実を直視することが最大の意義ですね
『大航海時代』
好奇心そそるカッコイイ名前で、煌びやかな時代ではあったものの、
無数の人の挑戦と失敗が裏側にある。
こうしたリアルな現実と、表に出る大成功のギャップは、
いつの時代でもパターンとして通じる、歴史の両面なのです
『理想』と『現実』の二面性を熟考して、なんどきもシビアで冷静な判断を心がけたいところですね〜