競馬って馬が競争するレース、熱狂の渦巻くあのレース。
でもラクダレースってどう?おそらく馴染みがないのは当然!
砂漠世界ならではの娯楽、ラクダレースについて語ります
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アラブとラクダは深〜く長〜い関係
アラビア半島に生きるアラブ人は、イスラーム教誕生前からラクダと一緒でした。
アラビアンナイトの世界観のレンズを通しても、ラクダは「アラビアン」ってイメージなはず!
『砂漠の船』とも別名のあるラクダは、町から町へと移動する良き友で、食べ物を運んでもらったり、ミルクをもらったり、時には食料にまでもなりました
アラブ世界と中国を結んだ『シルクロード』では隊商交易の乗り物として活躍しました
中世に交易で発展したアラブ世界は、ラクダ抜きにはありえなかった!とえます。
と一見、”てくてくのろのろ”なペースで歩くラクダさんのイメージですよね
しかし、アラブの友であるラクダの走る姿は、そのイメージを壊すのです!
ラクダレースは熱いレースだ!
紀元前から近現代まで、ラクダはアラブ人によって生活必需品そのものでした。
そのころは、支配階層(部族長など)や富裕層が、結婚式のお祝いの余興でラクダを走らせることがふつうでした。
能力あるラクダはスタータスそのもの
ルックスや重さやその速さまで、他の部族長も「俺のはどうだ?」「おまえのよりもずっとイケてるで、わいのラクダ」と競い合うようになってました。
どこの国も地域も「俺が1番や!」精神はあったようですね
ヒト本来の闘争心を映し出すように、ステータスを追い求めるアラブ人たち
競争があることで、社会っておもしろくなってくるんですが。
次第にルールを決めなきゃ強さを測る物差しもない!ということで、
ラクダレースのルールが整備されていったのです。
が、その矢先、フォードが自動車を開発してアラブ世界にも入ってくると、生活必需品としてのラクダの存在価値がゆらぎはじめました
そりゃそうです。テクノロジーの進化は不便利を克服。既存のものが取って代わられるのが歴史の定め。馬車もこうして消えました
でもでも、「砂漠文化のシンボルやぞ!」の声が相次ぐのは当然!
ラクダを記念するために、ルールを整えた競技スポーツとしてラクダレースが幕を開けたのです
どこでラクダレースを観れる?
現在はUAE(アラブ首長国連邦)のドバイやアブダビが有名ですね
Al Tallah Camel Race Course(アルタラ・ラクダレースコース)は最もポピュラーなレース会場
このトラックでラクダだちは10kmもの距離を競争するです
車とスピードはほぼ互角で、時速60kmもの速さで砂漠を走り抜けるのがすごい
最近ではジョッキーは部族の子どもがやっていたのですが、怪我の可能性を憂慮し、ロボットジョッキーに置き換わることになりました
日本ではジョッキーが馬にのる一方、アラブでは、ロボットを操作するラクダ主がジョッキー的な立ち位置なんです
*イスラーム法では「賭け事」は禁止されているため、きちんと勝負事で打ち負かした優勝者が賞金をゲットできるシンプルなもの!
ドバイでは特大ラクダレースイベントの「ドバイワールドカップ」が開かれて、優勝したラクダの持ち主は数億円ももらえるという、お金持ち国家UAEならではのイベントですね
(やっぱり種ラクダの能力値が高ければ高いほど、ポテンシャル高い子ラクダが生まれる連鎖は競馬と同じ!)
こんなラクダレースのギネス記録もあります
最大規模(史上最大数のラクダ)のレースの光景です
なんとも形容できない、圧巻なラクダたちの足音の轟・・・
はるか昔からの『砂漠の船』でありアラブの友だったラクダ
乗り物手段として便利なものがでてきても、その根付いてるカルチャーはとても色濃い!
アラビアンな世界観をのぞくひとつの方法としてありだと思います!
Al Tallah Camel Race Course(アルタラ・ラクダレースコース)
ドバイのアルタラ・ラクダレースコースについて
ここで毎週週末の午前中にラクダレースが催されてます!
やっぱり、、かっこいい・・・
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通常の観光プランには無い場合が多く、見物客のほとんどがローカルの人なのはびっくり。
まだまだ外国観光客に知られてないディープなローカル体験、ラクダレース
もしドバイのショッピングモールに飽きたら、ラクダをながめにトラックへ足を運んでみてくださいね〜〜