「父上っっトイレで税金を取るなんて、汚すぎデスゥ!!!」
「なぁに。カネが汚くなるわけでなかろう。我が息子よ!!」
(茶番)
ヨーロッパで「トイレ行きテェえ!!」という状況になっていざ公衆便所に急いで入ると、「はい、1ユーロね」、「はああ!?!まじいいい!?カネ取るん?!?」
そんなサプライズ、トイレ税は古代ローマに遡ることができます
そう、今回はトイレ税の生みの親、ローマ皇帝ウェスパシアヌスの話。
* 大学受験世界史では、出題率0パーセントに近いくらい隠しキャラ*
世界史受験生が読んでいたら、「点数にならんから絶対に覚えるな!!」そう耳元で叫びたい。っというものにかぎって、頭からはなれないのよねえ!!あのしつこいトイレのあれのように。
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ウェスパシアヌス帝の概略
ウェスパシアヌス
ウェスパシアヌスは、1世紀の古代ローマ帝国の皇帝です。
誕生時はクラウディウス朝。即位時にフラウィウス朝を開いた時代の風雲児!
ヨーロッパ大陸の片田舎に生まれた彼は、ローマ人のキャリアの最終到達点である州総督を貪欲目指した野心家!しかも着実に実績を残して、州総督になったのも賞賛に値する・・・
彼の前に即位していたあの暴君「ネロ」(ハバネロではない)が自殺すると、皇帝内乱の時代になるんですね。で、いち早く暴動を抑えて、ローマ進出と同時に皇帝宣言をしたのが、ウェスパシアヌス帝!
これを「ウェスパシアヌスによる平和宣言」ともローマ史上で知られてますね!
(のちに小便皇帝と知られるようになるとは・・・どんまい)
トイレ税の導入
堅実で節約家気質のウェスパシアヌス。
どんな手でも使って、ローマ帝国全体から”コスパよく”税金を集めたい。
そんな彼の野望がローマ全土を覆うことになるんです
今から2000年前では、小便(おし◯こ)は貴重な液体でした。
いや、その中の成分の「アンモニア」が重宝されたんです
この「おし◯こ」をぶっかけることで、ホコリや油を落として、洗濯に使えたり、歯のホワイトニングにも使える尿って、今の価値では到底測れないほど、高価値売買されてました(しかもポルトガル地方のものは、強烈らしく効き目が素晴らしかった、そんな記録も残ってます。また我慢したての強めなものは、素晴らしいとか素晴らしくないとか。)
ちなみに、古代ローマ時代の公衆便所はこちら。⬇︎
あれをするだけじゃなく、雑談や一発芸の飛び交う娯楽施設としても機能してたんです
毎朝の公衆便所が楽しみで、楽しみで仕方なかったはず。もし俺がローマ人なら、生きるモチベだ。
もっと驚きなのが、中世ヨーロッパではこの施設は消えるんですねー
中世の頃は、窓からベチャベチャとう◯こ、おし◯こをばらまく、カオス。
古代ローマの人たちのほうが快適な便所生活していたことは間違いありませんね
出典:Money Does Not Stink: The Urine Tax of Ancient Rome | Ancient Origins
で・・この運営者がめちゃくそめちゃくそ儲かるのは火を見るよりも明らかでしょう
きったなくて信じられない話。けれど、いつもの”あれ”は金になったんです。
そこに目をつけたのが、きましたウェスパシアヌス
- 公衆便所使用税
- おし◯こ売買税
賢い・・・賢いぞウェスパシアヌス。
お金がうごめくところにすかさず課税をかける政治的判断力。
- トイレを使う一般ローマ人からの税収。
- トイレを運営する富裕層からの税収。
この2本柱が、ウェスパシアヌス統治期の新たな財源になったわけです
・・・・・いやいや!きたねーーぞおい!!
課税宣告されたローマ時代の人はもう猛反発!!
なんせ、朝の生きるモチベに税金がかかるんですもの。
なんせ、生理的現象に税金がかかるんですもの。
「んな無茶な!!あのう◯こ皇帝ぃいい!」そんな反発的雰囲気が便所中に広がります。
繰り返しで、息子のティトゥスも、
「父上っっトイレで税金を取るなんて、汚すぎデスゥ!!!」
とトイレでする”あれ”のごとく、本音をぶちまけたww
するとウェスパシアヌス、
「なぁに。カネが汚くなるわけでなかろう。我が息子よ!!」
(もはや意味不明ww)
人間の生理現象に初めて課税したウェスパシアヌス。
しかし、うまいこと税率を上げ下げしながら治安を保ったのだそう。それで得られた税金で、新たな公共事業に取り組んだり、既存の温泉の整備をしたりなど、実に有能な政治家としてローマ史に残っているのも事実なんです。
しかもそれは2000年の時をを経て・・・
おまけ:今の時代のウェスパシアヌス
これが現代イタリアの、公衆便所。
俗にいう、『ヴェスパシアーノ』
(地球上でこれほどカッコイイ名前のトイレはおそらくない)
「生まれ変わったら東京のイケメン男子にしてくださーい!!」
いやそれどころか・・・・
トイレそのものになってしまったやんけ!ウェスパシアヌス!
2000年もの間、己の名がトイレに結びつけられるとは・・
トイレの便器につくあれよりもしつこいぞ、ウェスパシアヌス。
ローマ帝国全体がよくなれば、手段はいとわない。
彼の政策判断軸はこんな感じだったのでしょう。
「歴史に名を刻む」
これを手段をいとわないかたちで教えてくれたのが、ウェスパシアヌスでした。
〜あわせてどうぞ〜
参考サイト: