世界のスリートップの料理として君臨する、豪勢・豪華・華麗な料理
「なんで日本料理じゃないねん!」
「実際タイ料理の方がうまくね〜かー?!」
その気持ちわかりますわかります
料理はいつも発展途上で日進月歩
『世界三大料理』の基準は、今の時代の価値観とは違った、華やかさと・威厳が決め手の『王室の料理』です
フランスはフランス、中国は中国と、今にも残ってますよね
しかーし、トルコ料理は今はなき『オスマン帝国』の宮廷料理にルーツにあったのです
本記事では
『オスマン帝国?!そんな料理あるの!?』
この疑問を探求してみます
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『オスマン帝国』って何???
簡単に言うと、トルコ共和国の皇帝中心バージョンの国です
1299年にオスマンさんが建国。1922年に共和制に移ると同時に滅亡しました
最盛期のスルターン(皇帝)の頃は、地中海を囲むように領土が展開してたほどです。今の世界から考えると、驚きですねーー!
オスマン帝国の中心はトルコ系の民族
そして領土が拡大するにつれ、今の東ヨーロッパの民族から北アフリカの民族まで、様々民族を吸収した多民族国家として君臨します
カオスカオスカオス!SNSなんかもあるわけないので、よくこんな広大なエリアを統治し続けられたものです
(実際には、総督とか知事を置きまくってるんですけどねーそれにしてもすごい)
多民族だけあって料理のバリエーションも滅茶苦茶多種多様
多民族料理を取り入れて、とんでもない料理文化をつくりました
天下の台所「イスタンブール」
「ヨーロッパ」と「アジア」の中継地点
東から西からいろ〜〜〜〜んな人が来て、食材を持って来ます
- 「なんじゃこれ〜〜〜〜!うまそうやなーーー!」
- 「こんなのヨーロッパ方面じゃ採れねえさーー!」
- 「とりあえず、ケバブ安定じゃね笑??」
そんな商人たちやイスタンブールっ子たちで賑わっていたことでしょう
*イメージ(現在のイスタンブール)
この天下の台所「イスタンブール」には、具体的に
- アジアのシルクロードを通ってきた刺激的なスパイスやめちゃうまフルーツ
- 地中海地域でとれる、産地直送オリーブと新鮮な魚と、ミルクやヨーグルト
- 新鮮な肉や野菜ナッツ
など、近場から調達し放題の環境でした
また、オスマン帝国領全域でも
東はモンゴル地方の肉と牛乳を使った料理や、アラブ・ペルシャの豆の料理。
北アフリカは、タジン鍋やクスクスなどの野菜や肉を使った料理。
バルカン半島(ヨーロッパ方面)からは、魚とオリーブを使った料理。
料理のスタイルも合体と融合の連続でした。そんな、料理文化の集結地点が、天下の台所イスタンブールになります
オスマン帝国の宮廷と料理の関係
オスマン帝国の皇帝と側近は「トプカプ宮殿」に住んでました
*トプカプ宮殿 、王の間
出典:The Topkapi Palace and its Harem; the sultan's heaven on earth in Istanbul - WORLD WANDERISTA
宮殿には宮廷料理専門の料理室が存在してました
- ハス・ムトファク(メインディシュの調理場)
- ヘルヴァハーネ(デザートの調理場)
- レチェルハネ(ジャムを作る場)
- シェルベトハーネ(シャーベットを作る場)
- シェフ用の礼拝室、牛の屠殺場、シェフの寝床
料理に関わってくる全ての部門がこの宮殿に集結したんですね
シェフの選抜はめちゃめちゃ厳しく、競争社会だったとも言われてますね
- 東出身シェフ「俺様の、肉と小麦を使ったシンプルな料理で皇帝様はイチコロだぜ★」
- 西出身シェフ「俺様は、ヘルシーそして食べ応えのあるオリーブを使った料理が得意でやんす!!!!」
- 北アフリカシェフ「ふむ、アジアのフルーツと何か合わせたらうまいもんできそうじゃね、やったるわ」
うん
競争が生まれるところに発展あり
「どれだけオスマン皇帝を喜ばせるか?!」に心血を注いだオスマンシェフたちの競争の賜物として究極の料理が誕生します
こうして、オスマン帝国の宮殿は、至高の味覚を追究する「味の研究所」の別名を持つようになりました(台所の上位互換的な)
*宮廷内のふるまい
出典:500 years of Ottoman cuisine | thecookingpersonalprojectilc
オスマン宮廷料理の料理はどんな?!
多民族国家の織り成す、異国情緒あふれる料理はいかなるものか!?
オスマン宮廷料理はとことんこだわったコース料理
一般的なものから特に僕が興味あるものを紹介しますね
メゼ(前菜)
やはりコースは胃の準備から
冷たい前菜から、暖かい詰め物の料理にわかれてますね!
アラブ世界の定番料理、ひよこ豆のペーストに続いて、サラダ、チーズ、オリーブなどのラインナップ!
肉料理
オスマン帝国は今のトルコと変わらず、イスラーム国家!
豚肉は使わず、牛、羊、鶏で肉料理が作られますね!
日本人の味覚ともよくあうはず!
日本では、ドネルケバブが有名ですよね(串刺しのバーベキュー)
しかしオスマン帝国では、エジプト風のケバブやモンゴル風のケバブなど、肉料理のバリエーションもたくさんでした
魚料理
オスマン帝国は、黒海・地中海・エーゲ海からの海の幸に恵まれてます
(例えば、日本産クロマグロよりも、トルコ産の方が質がいいと言われます)
オスマンシェフたちは「素材そのものが素晴らしすぎる!」と言い、オリーブオイルや塩胡椒で味付け、焼くor揚げるの「Simple is the best」の料理を追究しました
デザート
オスマン帝国では、皇帝と一般の人問わず、スイーツが愛されてました(今でもそうですね!)
特徴はなんといっても強烈な甘さ!
「日本では甘さ控えめの〜〜」そんなコメントは良い感じの褒め言葉です・・・が・・
オスマンでは甘くなきゃスイーツじゃねえ!
というお国柄・・
写真は宮廷でもポピュラーな「バクラバ」
一口サイズのケーキで中にピスタチオの粉末が入ってます。コーヒーとこれがめちゃくちゃ合う!
個人的なおすすめ・お気に入り!
料理文化の合体・融合、それがあって初めてオスマン宮廷料理です!
僕のお気に入りの宮廷料理の一品はこちら!
Kavun Dolmasi(カブン・ドルマ)
ぞっとした人もいるし、興味そそる人もいるでしょう。(日本では絶対見ない珍味です)
『メロンの詰め物』を意味するこの料理。今から600年くらい前にはあったらしいですが、真相は謎のまま・・
『ドルマ=詰め物料理』はアラブ世界で超ポピュラーな料理です。また、メロンはペルシャ世界では超ポピュラー
そんな2つの美味を「合体させたらうまいんじゃないか説」をオスマンシェフが実証した結果、うまい!!!と評判になって、オスマン宮廷料理として定着したのでしょう
塩胡椒とナッツをミックスさせた羊肉のほどよい塩気と、焼いて甘さがグレードアップしたメロンとの異国風奇抜なハーモニー
オスマン帝国のスルタンの胃袋も、このドルマで掴まれたのかもしれませんね!
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追記:気軽にオスマン宮廷料理?!
なんとまさかの気軽に、オスマン帝国の宮廷料理をオーダーできる時代なんです
その名も『オスマントルコ宮廷料理御膳』
- ケバブ
- トマトのペースト
- 赤キャベツのピクルス
- デザートのトルコ産のあんず
などのバリエーションを日本に居ながら気軽に頼めてしまうなんて、オスマン帝国の皇帝もびっくりでしょう
こんな感じ!!
『ごちくる』っていう宅配弁当・ケータリングの総合サイトあらオーダーできます
値段は税込2500円とランチにしては高い方ですね笑
しかし、これだけの材料を調達して料理するなんて、手間がかかりすぎますよね
近くに宮廷料理専門の料理場があればいいのですが・・・それを踏まえるとか・な・りお手頃価格かなと思います
世界三大料理で世界中で有名だけれども、日本ではとても希少なオスマン料理
ぜひオスマン帝国の皇帝になった気分で、文化体験してみてくださいね😌