しぇあ・ざ・わ〜るど

THE SIMPLICITY

シンプルに、ものを書く

スウェーデンの「フィーカ」の歴史と起源とは?!【北欧伝統文化にほっこりするね】

スポンサーリンク

ベッドからぬくぬと起き上がる早朝。焼きたてのトーストにブルーべりジャムと、淹れたてのブラックコーヒー

これがまたうまいんですよね〜〜〜〜

 

世界各国の生活に浸透してるコーヒーは、国によってその在り方もさまざまです

 

本記事では、寒く厳しい冬のイメージの国スウェーデンのコーヒー文化『フィーカ(fika)』の歴史・起源を語ります

 

コーヒー文化が世界中に散らばった背景を軽く参照してください。エチオピアからアラブ世界、そしてヨーロッパへ、コーヒー豆とコーヒー飲料の食文化が伝播しました

 

www.makoto-sencho.com

スポンサーリンク

 

 

『フィーカ』とはそもそも?

photo of brown high-rise building

『フィーカ』とはスウェーデン語で「お茶をする」の意味の言葉です。

 

広い意味では「休憩」の意味ですが、身近な使い方は「コーヒーブレイク」です

 

ここからがポイント 

 

スウェーデンでの『フィーカ』はただの休憩以上に生活文化だったのです

 

福祉国家でも有名なスウェーデンでは、家族・友達と過ごす時間がと〜〜〜っても大切

 

お金では買うことのできないかけがえなさに価値をおく文化です

 

家族と友達と息抜きに「お茶をする慣習」は昔からありました

 

イギリスで言えば、アフタヌーン・ティー、日本で言えば、一服でしょうか

 

日本でも『朝10時のおやつと昼の15時のおやつ』がありますよね?(今はあんまり聞かないかもなぁ)おもしろいことに、スウェーデンの「フィーカ」もおんなじタイムサイクルです

 

この時間は、基本的に「フィーカタイム」なので仕事の電話なの電話をしないこと、でないことは暗黙の了解というスウェーデン

 

仕事よりも、趣味よりも、一緒にいると落ち着く人との大切なコミュニケーションの時間なのです

 

『コーヒータイム+コミュニケーション』

 

が北欧スウェーデンの『フィーカ』の正体。福祉国家の温もりを感じますね

 

『フィーカ』の由来を探ろう

blue and yellow flag on brown wall

 

17世紀〜18世紀、スウェーデンのコーヒー文化は災難な目にあいます

 

三十年戦争(宗教大戦争)を終え、国も落ち着きをみせていたことでしょう

 

アラブ商人はオスマン帝国やヴェネチア商人やその他都市の商人に各地でコーヒー豆を売りまくってた時!

 

コーヒー豆たちがヨーロッパ中に広まる頃、スウェーデンにも到着しました

 

1800年頃のコーヒー豆はまだまだレアで手に入りにくかったのです

 

まずはスウェーデンの貴族たちがステータス的なそれで嗜んでました

 

時の王様は、グスタフ王朝のグスタフ3世

 

どーーーん!

 

*グスタフ3世紀(1771年-1792年)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c7/Gustavo-III%2C-Rey-de-Suecia_1777-by-Roslin.JPG/200px-Gustavo-III%2C-Rey-de-Suecia_1777-by-Roslin.JPG 

 

グスタフ「ウェエエえぇへえぇニッゲェェェエ!なんやこれぇぇ!!」

 

貴族A「ハハぁぁ。左様で。やはりコーヒーはくそ苦いでやんす」

 

貴族B「オォォぇ。ゼッテーこれ毒あるぜ。体に最悪や間違いない」

 

グスタフ「うむ。お主らわかっとるな。コーヒー禁止じゃああああ!」

 

ま・さ・の・・・

コーヒー禁止令発令wwww

 

グスタフ、貴族たちは苦いものが苦手だったのでしょう

 

加えて、苦いものが体の悪いものと理解されてたのでしょう

 

スウェーデンに入ってくるコーヒー豆にめちゃめちゃ税金をかけて遮断しようとし、コーヒ豆の密輸人やコーヒーを飲む人を裁き始めました

 

コーヒーカップやカップの受け皿さえ処分祭りだったそうです・・ 

 

そしてある時

 

『コーヒーは健康に悪いのか説』を確かめるために、2人の死刑囚が呼ばれ、死刑ではなく終身刑にするかわりに人体実験の対象になりました

 

グスタフは、1人にはお茶を、1人にはコーヒーを毎日飲ませ続けたのです

 

結果....

 

グスタフ「コーヒー飲み続けた方が長生きしたやんけ!!」

 

『コーヒー=健康悪』が払拭されることになりました

 

そして

 

コーヒ豆の輸入が再び始まると、コーヒーを嗜む人が増え、19世紀までにコーヒーブレイクの文化がスウェーデンに完全浸透しました

 

『フィーカ』の誕生です

 

*補足*

ちなみに『フィーカ』は言葉遊びによる産物です

 

『カーフィー』はコーヒーを意味する元の言葉。スウェーデンの若者がおそらく反対に読み『フィーカ』の方がイケテね?!カッコよくね?!そんな流れで確立した説が有力のようです(ざぎんでしーすー的なあれ) 

 

デートを誘う文句にもなる

shallow shot of white flowers

『フィーカ』はスウェーデンの生活の一部になって・・・

 

Ska vi fika?(スカ ヴィ フィーカ?)

 

 

「フィーカしようよ〜〜〜」と、デートを誘うテンプレートセリフにもなりました

 

でも実際に、ネイティブスウェーデン人の解釈では、  “non-date date”(ノン-デート デート)

 

『フィーカ』はデートではないけれどデートという。格式張ったデートでなく、ノンプレッシャーな誘い方ができる武器なんだそう

 

 

物は言いようとはよく言ったもんだ

 

はたまた『フィーカ』をきっかけにして男女が一杯のコーヒーで話を交わし、次第に2人の仲が親しくなってきたらいよいよ本番のデートなのでしょう

 

『フィーカ』は出会いの幅を広げて、関係を深くしてくれるんですね

 

家族と友達といる時間を何よりも大切にする北欧国家ならではです。世界に誇れるほっこりしたコミュニケーション文化なのかもしれませんね

 

おまけ:フィーカのお供はやっぱりこれ

どの国にもコーヒーのお供があります

 

スウェーデンでは甘く香ばしい、『シナモンロール』がど定番です

 

これがまた美味しい!シナモンの甘い香りと、ふわふわなパン生地がブラックコーヒーとこれがあう!

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by Miu (@take_mi_u) on

クックパッドのレシピを貼っておきますね。ぜひスウェーデン式『フィーカ』を体験してみてください!

cookpad.com